第22回メルマガ記事「雇用と業務委託(請負)の違いについて」 2018.6.14号

弁護士の長船友紀と申します。

 

本メールマガジンも今回で22回目を迎えるようです。

一人でメールマガジンを22回も連載しようと思えば、気が遠くなる話ですが、5人の弁護士で回しているからこそ、実現可能な数字なのかもしれません。

 

本メールマガジンは、それぞれの弁護士が独自の視点で書き下ろすメールマガジンになっておりますので、これまでの記事が気になる方がいらっしゃれば、バックナンバーをご覧頂ければと思います。

 

さて、サッカー馬鹿の私にとって、最高の季節がやって参りました。

2018FIFAワールドカップロシア大会の始まりです。

一月の間、寝不足の日々が続く皆様も多いのではないでしょうか。

 

ワールドカップには、世界各国のスター選手が一同に集結するため、スター選手たちのスーパープレーを見るのが一番の醍醐味といえます。

私も、メッシやクリスチャーノロナウド、ネイマールがどんなプレーを見せるのか楽しみしておりますが、個人的に一番プレーを見てみたいなと思うのは、エジプト代表のモハメド・サラーです。

サラーは所属するイングランドのリバプールで今季32得点を挙げ、見事プレミアリーグの得点王に輝きました。サラーは「エジプトの英雄」とされており、今年3月の大統領選には立候補もしていないのに、現職大統領に次ぐ2位の約100万票が投じられたとのことです。

 

サラーは「エジプトのメッシ」と称されていますが、本家メッシよりも活躍が楽しみな選手ですので、皆様もご注目下さい!

 

少し興奮して前置きが長くなってしまいましたが、今回は、「雇用と業務委託(請負)の違い」について、お話しさせていただこうと思います。

 

皆様は、「雇用と業務委託(請負)の違い」をご存知でしょうか?

 

このような質問を行うと、「従業員との間で『雇用契約書』を交わしていれば、『雇用』で、『業務委託契約書』を交わしていれば、『業務委託』になるに決まっているだろう。」という声が聞こえてきそうです。

 

しかし、この点につき、裁判所は、労働者かどうかは、契約の形式ではなく、労働の実質に即して、「使用従属関係」があるかどうかによって決まるとし、より具体的には、

①仕事の依頼に対して、諾否の自由があるか

②勤務時間、勤務場所あるいは業務遂行過程について使用者の指揮命令に拘束されるか

③会社の服務規律が適用されるか、

④報酬の性格が労務給付との対価性を有しているか

などの点を総合して判断しています。

 

そして、テレビ局のタイトルデザイナー、フリーカメラマンとして映画撮影契約を締結していた技師、私立大学付属病院の研修医について、使用従属関係の存在が肯定され、「労働者」であると認められています。

 

これに対して、印刷会社の筆耕者、会社と専属運送契約を締結している傭車運転手、作業場も持たずに一人で工務店の大工工事に従事していたいわゆる一人親方である大工については、使用従属関係の存在が否定され、「労働者」とは認められていません。

 

つまり、「フリーカメラマン」という名称で働いているカメラマンや「研修医」であっても、業務委託契約ではなく、労働者であると認められているので、労働基準法が適用されることになります。

そして、労働基準法が適用されるということは、残業代の規定が適用されたり、解雇規制が及んだりすることになるのです。

 

 

「雇用」か「業務委託(請負)」かは、経営者の皆様にとって、重大な関心事であるにもかかわらず、裁判所は、労働の実質に即して、判断するため、判例等の専門的な知識が必要となります。

 

したがいまして、「雇用」にすべきか「業務委託(請負)」にすべきか迷われた際には、事前に、一度、ご相談いただければと思います。

                                  

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