第31回メルマガ記事「有期雇用の活用2」 2018.10.25号

弁護士の内田です。

 

急に寒くなってきましたね。年々、春と秋がなくなってきているように思います。

体調を崩しやすい時期ですから、皆様も体調管理には十分お気をつけください。

 

私は、寝る前に養命酒を飲むようにしています。

 

 

さて、本論ですが、前回は、問題社員を抱え込んでしまわない方法として、まずは有期雇用で雇い、問題がなく、やる気・能力のある人材は正社員登用するという方法があることをお伝えしました。

 

この方法には、会社を守るという防御的な面でのメリットのみならず、助成金を取得できるという攻めの面のメリットもあります。

それでは、具体的に中身を見ていきましょう。

 

有期雇用の活用で利用しやすい助成金制度は、キャリアップ助成金です。

 

キャリアップ助成金にはいくつか種類があり、今回はそのうち正社員化コースと処遇改善コースをご紹介します。

 

正社員化コースとは、概略としては、有期契約労働者・パート労働者などを正社員化又は無期雇用に転換する計画を提出して、その計画に沿った取組を実施すれば助成金が支給されるというものです。

色々と細かい要件が決まってはいますが、大枠としては、有期労働者を6か月以上継続して雇用し、提出した計画にしたがって当該有期労働者を正社員又は無期労働者に転換すると30~60万円程度の助成金が支給されます(但し、転換前後で賃金が5%以上増額されていなければなりません。)。

この無期又は正社員への転換制度については、有期労働者の定義、正社員の定義、試験等の転換手続、転換要件などを就業規則等に記載することが必須となっています。

したがって、まずは自社で転換制度の仕組みを決めて、計画書・就業規則にその内容を落とし込んでいくことが第一歩となります。

 

次に、処遇改善コースですが、概略としては、就業規則等で有期労働者等の賃金テーブル等を2%以上(中小企業は3%以上)増額して、昇給されることにより、10~300万円程度の助成金が支給される制度です。

こちらも細かい要件は色々とありますが、大枠としては、まずは計画を提出し、賃金テーブル等を上記のとおり増額改定した上で実際に増額・昇給を実施し、賃金テーブル等の増額改定の日の前日から起算して3か月以上前の日から増額改定後6か月以上継続して雇用されている有期労働者について実際に6か月以上増額後の賃料を支払うと助成金が支給されます。

 

 この2つ制度を比べると、正社員化コースの方が正社員化する有期労働者に絞りをかけることができるという意味でコストコントロール性に優れているといえます。

 処遇改善コースについては、「来年くらいにベースアップする予定がある。」というような場合には積極的に活用した方が良いと考えられますが、助成金目的のためだけにベースアップしてしまいますと、固定費の増大により経営が苦しくなってしまう危険性があります。

 

 

 以上、2回にわたり「有期雇用の活用」というテーマでお話しさせていただきました。

 

 人材不足はこれからも加速していくと思われます。

 

これからの中小企業では、「いかに優秀な人材を採用するか。」よりも「いかに優秀な人材に育てるか。」を重視した戦略的な人事政策が必要となってくるのかもしれませんね。

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