第32回メルマガ記事「配置転換,出向,転籍について」 2018.11.8号

 弁護士の長船友紀です。

  私は、メルマガの冒頭で、毎回のように、スポーツの話題をお届けしておりますが、この時期は、プロ野球日本シリーズの話題に触れないわけにはいかないでしょう。

  今年は、広島カープと福岡ソフトバンクの対戦ということで、地理的に広島と福岡の間に挟まれた下関市民としては、どちらを応援すればいいのか分からなくなるようなシリーズになりましたが、内容も非常に濃いものになりました。

  私は、どちらかといえば、カープを応援していました。先日、ジャイアンツとのクライマックスシリーズ開催の前日に広島の裁判所に出張した際に、タクシーの運転手さんがこれから始まるクライマックスシリーズへの思いを抑えきれずに、私に大瀬良投手の魅力を語り続けるなど、本当に地域に密着した球団が地元にある広島はうらやましい限りです。

数年前では、Bクラスが当たり前であったカープがセリーグを3連覇したことは奇跡のようですし、菊池選手、丸選手、鈴木誠也選手など個性的な日本人選手が目立ちます。

  一昨年は、黒田投手が引退しましたが、今年は新井選手が引退することもあり、何とか日本一になってほしいと願っていましたが、その願いは叶いませんでした。来年こそ、悲願の日本一を獲得して欲しいです。

  さて、今回は、「配置転換、出向、転籍」について、お話しさせていただこうと思います。

 

 皆様は、「配置転換、出向、転籍の違い」を正確に説明することができますでしょうか?

  何となく、分かっていても、その説明を正確に行うことは難しいのではないかと思います。

  まず、「配置転換」とは、労働者の職種や職務内容、または勤務場所のいずれかまたは両方について、長期にわたって変更する人事異動のことをいいます。

したがって、「配置転換」は、長期にわたる点で、短期間の異動にすぎない「出張」や「応援」などと区別されます。

  次に、「出向」とは、従業員としての地位を維持しながら、他の使用者の指揮命令のもとで長期にわたり就労させる人事異動のことをいいます。

したがって、同一使用者のもとでの異動であるかどうかで「配置転換」と「出向」は区別されます。

  最後に、「転籍」とは、労働者を元の企業との労働契約関係から完全に切り離して、転籍先との労働関係に属させるものをいいます。

したがって、元の企業との労働関係が維持されるか否かで「出向」と「転籍」は区別されます。

 配置転換、出向、転籍という言葉はポピュラーであるため、何となく理解している気持ちになっている方も多いと思いますが、言葉の意味を正確に理解することで、初めて正確な使い分けができるのではないかと思います。

  次回は、これらの正確な言葉の意味を前提に、配置転換、出向、転籍がどのような条件で認められるのかについて、ご説明差し上げたいと思います。

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